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葬儀の花の用意はどうしたらいいの?種類は?価格は?

「死者に花を手向ける」、その行為は世界中の国々で行われてきた風習です。
現代日本の葬儀においても、花の美しさは故人と遺族にとっての慰めになるとし、花を扱った儀礼が存在します。
訃報を受けてから花を贈るか時期、手配の方法、どんな花を贈るか、注意点、そして花に関連した儀礼とはどのような物かなどを解説します。

 

葬儀の花とは

葬儀において花を用いる儀礼は以下の3種類に分かれます。
用意の際は葬儀業者へ連絡して花屋へ手配する事なりますが、それぞれに、持つ意味、誰が行うか、どうやって用意するかなどが異なります。

供花(きょうか、くげ)

「供華」と表記される場合もあります。
式場や祭壇へ飾り付けられる花を指します。「死者へ手向けられら花」の総称としての意味合いも持ちますが、混乱を防ぐために、他の2種とは別の規定があります。

贈り主

故人に対し、遺族や親類縁者の他、親しかった友人から贈られます。また、遠方で式に参加できない方からもお香典代わりに贈られることがあります。

手配手順

遺族以外から贈る場合は以下の手順です。
1.贈ってよいかを遺族へ確認
2.葬儀社へ連絡(通夜用は当日午前中。告別式用は前日)
3.芳名名札も同時に設置される
4.支払(当日手渡しまたは後日振込み)

芳名名札とは贈り主の名前が書かれた木札です。
送り主につき1枚ずつもあれば、全ての名前を一つにまとめる場合もあります。
個人なら世帯主名、勤め先からなら部署名が書かれます。

枕花(まくらばな)

故人の血縁者や付き合いの深い者が、その枕元に供えるために用います。通夜の際に枕元へ並べる点で、供花とは異なります。
葬儀後、遺族が持ち帰り忌明けまで自宅へ飾るものでもあります。

手配手順

通夜の始まる2~3時間前までに手配。
籠花や盛花などのアレンジメントにして贈ります。。

献花(けんか)

弔問客が祭壇に供える花の事ですが、喪主側で用意した物を1本ずつ手に取り供えていく点で、前述の2つと異なります。
元来はキリスト教式葬儀のもので、仏教式の焼香に当たる行為です。

手配手順

遺族側で準備する事になります。

 

葬儀の花の種類

葬儀に向いた花種。個人に合わせた花言葉と共に紹介します。

白い花

葬儀の花としてオーソドックスな物です。特にキリスト教式では、これらでまとめるのが基本です。

ワギク

白い和菊は仏教のシンボルです。花言葉は「高潔」

ユリ

白百合はキリスト教のシンボルとなります。男性的なイメージもあります。
花言葉は「純潔」「威厳」

カーネーション

母親のシンボル。故人が女性の場合に向いています。
花言葉は「永遠の幸福」

トルコキキョウ

花言葉は「優美」

ラナンキュラス

バラに似ており、尚且つ棘を持たないため用いられます。花言葉は「晴れやかな魅力」

カラー

色も豊富で花束に向いています。
花言葉は「乙女のしなやかさ」

白以外の花

淡いピンク、紫、黄色などは、花束に変化を付けるために用いられます。
上記の花種のほか、以下のものが良く用いられます。

デルフィニウム

青紫色。男性的イメージを持ちます。
花言葉は「幸福を与える」

宗派ごとの目安

飾り付けの際、どれがふさわしいかの目安です。

仏教

キクのほか、カーネーション、ユリ。コチョウランなども用いられます。
生花でなく、造花やブリザードフラワーもあります。

神道

キク、ユリ。

キリスト教

ユリ、カーネーションのほか、小さなキク。
仏教と異なり、生花を用います。

 

葬儀の花の価格

葬儀は規模がまちまちです。3人で行う事もあれば、300人のものもあります。
花の種類による値段差もあり、以下の価格は目安として捉えて下さい。
供花は特に、大きな祭壇に飾られる物であるため。

供花

5千~13万円。
「二基」つまり一対での発注は、当然倍額となります。

花輪

自宅や菩提寺で葬儀を行う時に、作られます。
地域によっては用いられている、供花のひとつです。
ひとつ1.5万円~2万円となります。

枕花

5千円~2万円。おおよそ1万円。

献花

故人との関係により、相場も変わって来ます。
また弔問客からは、「御花料」を渡されます。」
・両親:約10万円
・祖父母:約1~3万円
・知人:約5千~1万円
参列者ひとりひとりに渡す事になるため、値段の幅も大きくなります。
一本ごとの値段となると、100~500円が目安となります。

御花料とは

献花を行うと、弔問客からは「お花料」なるものが渡されます。
これは香典として渡されるのですが、結果、「御花料」として渡す事が多くなります。

宗教上での差異

葬儀の規模はもちろん、宗教によっても差異が生じる事が予想されます。
仏教では、ドライフラワーや造花なども用いられます。
対するキリスト教では常に生花を使うため、高額になり得ます。

 

葬儀の花の注意点

葬儀の花を選ぶ際には以下の様なことを気をつけると良いでしょう。

花選び

避けるべき物、注意しなければならない物です。

ツバキ

不吉とされます。花が散る際、首が落ちるがごとく、根元から取れてしまうためです。

バラ

色の濃い物、棘のある物は、基本贈ってはならない物です。
故人が特に好んだので贈りたいとなったのなら、遺族への事前相談が必要です。

ユリ

花自体は、宗教問わず良く用いられます。特にキリスト教式ではオーソドックスな物です。
しかし香りが強過ぎると感じられたり、花粉が個人の服を汚してしまったりなどの欠点もあります。
事前に花屋に依頼して、花粉を取り除いてもらう必要があります。

和菊

キリスト教式では用いません。
白い花は良く用いますが、菊は仏教のシンボルです。

原色系の花

故人の好みならこの限りでは無いとはいえ、葬儀の花は原則淡い色となります。

手配時

いつ行うか

遺族側へ花を贈る場合、訃報を受けたからとはいえ即座に届くようにしてはいけません。
「死を予想して準備までしていた」となり、無礼に当たります。

遺族への事前連絡・相談

葬儀の場は、宗派や地域色、会場自体の規定が絡み合っています。
即ち、一方的に贈りつけても、拒否されたり持ち込み料が掛かったりするおそれが強いのです。
遺族と葬儀業者に対する、許可と詳細決定の連絡相談が不可欠です。

供花について

香典との関係

供花を贈った者は、香典が無くても良い事になっています。しかし、遺族が勤めていた会社など、団体から贈った場合は個々人が自主的に贈る場合もあります。
供花料に対し香典の額が低いなど、両者のバランスが悪くなるのは無礼となります。
更に、遺族からすれば金額に応じたお礼返しの必要が出て来るため、あまりに高額になるのもまた無礼と言えます。

手配時に関して

会場に飾る事になるため、全体的なバランスを考慮する事になります。
遺族や葬儀業者との、どんな花をどれくらい贈るかの相談が必要です。

枕花について

訃報から通夜までの短い間に贈る事になるうえ、前述の様に早々に行ってもいけないという縛りがあります。

献花について

本来はキリスト教式のものなので、以下の様な儀礼の手順があります。
1.1人ずつ行う。順番になれば、まず遺族へ一礼。
2.右掌は上向き、左は下向き、花弁が付いている側は右手側に来る様にして、両手で花を受け取る.祭壇前へ行き一礼。花の根元が祭壇へ向くように手の上でい時計回りに回転させてから置く。
3.祭壇へ合掌または一礼。
4.2~3歩下がり、遺族へ一礼。席へ戻る。

厳密には合掌でなく、カソリックは十字、プロテスタントなら両手を組みます。

 

まとめ

いつの時代も花の美しさは人を惹きつけてやみません。その美しさを、死者への慰めとしたのが、花と関連した数々の儀礼なのです。
葬儀である以上は厳粛なルールのもとに行われますが、それでも葬儀場を彩る花は、故人の魂を慰めてくれるであろうと思わされます。さらに残された者達にとっても、気の休まるものとなるのです。